Filed under: スペシャル — admin @ 16:43:54

【桃まつり】流、宣伝活動
 
M
各作品、出演者もプロの役者さんですし、ポストプロダクションもしっかりしていて、自主映画の域を超えているように思いました。
各作品の製作費はどのくらいかかっているのですか?

Y
ちゃんと全部計算はしてないけど、30~40万円位だと思います。

O
だいたいみんなそれくらいだと思うんです。上の人もいますけど。

M
基本的に製作費は、みんな監督が自由に決めているのですか?

O
ええ。そうです。納期と尺だけ守ってくれれば、どんな形でもいいとしています。
今回に関しては「kiss!」という共通テーマを設けたんですけど、それをどこかに入れてくれれば、あとは監督たちの好きにしてもらっています。

M
チラシ、パンフレットも力が入ってますけど、宣伝費はどうしたんですか?

O
それも全部監督たちが出してます。
先に私が監督たちから一律でお金をお預かりして、そこから出します。
最終的にこれだけお客さんが来てくれたので、宣伝費くらいは回収できそうです。

M
宣伝費がうまくいくと、製作費の一部も?

O
今年はできるんじゃないかな?・・・てくらいの感じですかね。
みんなの能力とか細かい経費とかはほとんど計上していないので、それを考えるとトントンかな。

M
宣伝の方法とか売り込みの方法は、監督たちで会議して決めるんですか?

O
美学校卒業生で宣伝会社勤務の人がいて、いつまでに何をしなくちゃいけないとか教えてもらって、もうその通りに動く!
でもプロで宣伝をやっている人たちから見ると「プロの宣伝の仕方をやってもしょうがない」と言われたりもしました。「もっと自由にやりなよ」とさんざん言われるんです。でも基礎が見えないと自由にもなれない。まだ自分たちなりのやり方は見いだせていないところです。

M
商業映画の宣伝でも「もうこういう宣伝の仕方じゃないよね」とみんな思っているんですけど、「じゃあ、何したらいいか」はなかなか見つけられないんです。
【桃まつり】はより自由だと思われているから、期待がかかっているんですね。

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S
「私これやる!」「私これ!」みたいな宣伝の分担はあったんですか?

O
そんな積極的じゃなかったよね(笑)。

T
無理矢理「あなたこれやって」「私これならやれる」て分担を決めました(笑)。
必ず統括する人を決めて、作業はみんなでやって。
私は劇場との交渉、予告篇作りが矢部さん、ブログ担当が粟津慶子さん(「収獲」監督)。

O
編集者は別に入ってもらったんですけど、パンフレットの進行は別府裕美子さん(「クシコスポスト」監督)が。

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M
これ、タダだって言うのがすごいですね。売ればいいのに。

O
売ったら、みんな買ってくれないと思ったので。やっぱり「こういう監督がいる」ていうきっかけになるための企画なので、お客さんみんなに持っていてもらいかたったんです。

M
どのくらいの頻度でミーティングをやってたんですか?

T
週一回はやってましたね。

 M
これだけみんな仕事が忙しそうなのに、大変ですね。

O
本当に監督は大変だったと思います。
ずっと企画から宣伝までのこのやり方を続けて欲しいとは思わないけど、監督にも出来上がった後にこういう地道な宣伝活動があるということは一回体験してもらうといいかなと思いました。

S
みんな、一人一人監督はそこまで覚悟を持って参加しているんですね?
Y
最初はそこまで考えてなかったです(笑)。
S
コンセプト決めから宣伝・上映まで半年以上も10人で活動していますが、正直もめたりしないんですか?

O
もめますよ。集まればみんないろんな意見があるので。
でもそれだけ真剣にやろうとしている証拠なので、いいことだと思います。

T
最終的には力技で、こう大野さんがギュっと!まとめてます。
毎年毎年が初めてのメンバーなので、どこかで大野さんみたいに、みんなに何を言われようが最後にまとめる人がいないと。

O
なんとなく私と竹本さんの二人はやり方がわかってきかけたけど、初めて参加した監督たちにとっては全てがはじめてで。

T
本当に摸索、摸索、摸索でしたね。
 

【桃まつり】海外へ

S
ホームページをみたら「ドイツの日本映画祭・ニッポンコネクションに行ってきました」と書いてあったんですが、「3回目でもう海外にまで行っちゃうか!?」とびっくりしました。映画祭では女性監督による短編のシリーズということで紹介されたんですか?
 

O
シリーズで紹介されました。
ヨーロッパでは今女性監督ブームが一旦落ちていて、女性監督が出にくくなっている状況だそうで、あんまりいない。だから日本で女性監督という一つの括りで出ているのがちょっと面白く受けとめられてたみたいです。

M
やっぱり日本の映画界で女性監督が増えていると注目されているんですね。

O
そうでしょうね。
矢部さんが女性のプロデューサー・翻訳家さんたちとのパネルディスカッションに自主映画の女性監督として参加したんですが、イギリスのレインダンス映画祭でもちょうど同じトピックでディスカッションをやるんだと聞きました。

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M
日本はかつてないほど女性監督の人数も多いし、女の人だってことを全面的に売りにすることもなく普通に撮ってますよね。それはすごく望ましい状態ですね。
ヨーロッパとか欧米もそうだと思っていたのが、結構行き詰っているのかしら?

O
みたいですね。
女性監督という括りで注目されることは、日本でもあと10年も続かないかなと思いますけどね。でもそれが当たり前になってほしいというか。


【桃まつり】の今後の展望

S
これから監督の募集をやったりとかはあるのでしょうか?

O
もういつでも募集してます。
今までどういう作品をやってきたか、作品がなければその人の人となりが分るものをみせてもらい、会って馬が合えば是非参加して欲しいです。
今年もそういう形で監督たちと一緒にやっているので。
結果的にほとんど映画学校の卒業生なんですけど、別にそこにこだわりたい訳ではないんです。是非是非いらっしゃいませ。

S
(矢部さんに)来年は募集とかになったら参加します?

Y
まだ何も考えてなくて。
でも前に撮ってから今回まであまりにも間があいてしまって。
自分で今回やった反省を忘れないうちに何か、5分とかの短いのでもいいから撮った方がいいなと思いました。撮り続けてないと撮らなくなっちゃうから。「無理してでも撮らないと!」と思いました。

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M
海外の監督に参加してもらうとかはどうですか?

O
本当はやりたいんですけど。海外と「作ってもらって納期守って…」というやりとりをすることが難しい。でもいつかはやりたい。

S
それでは最後に【桃まつり】の展望、というか、野望をお聞かせ下さい。

O
規模を大きくすることはあまり考えていません。
製作規模は今の感じがちょうどいいと思っているんです。
あとは色々なところで見てもらったり、それを見て自分を作ろうかなと思ってくれる人が増えたら嬉しい。
【桃まつり】で撮ったことでもっと映画を撮ろうと思ったり、撮らなくてもいいから宣伝しようとか、もっと映画に携わる人が増えたら最高だと思っています。やっぱり今回竹本さんが大阪に行って人と会ったことで広がったように、ドイツに行ったことですごい広がったこともある。日本だけじゃなくて全世界に【桃まつり】の波が広がったらすごいなと思います。

T
野望がすごいな。

O
でも出来る気がちょっとだけしました。

T
面白い人たちが出てきてなんか将来仕事につながっていくといいなあ。
もっといろんな人に「こんな人もいるんだよ」て見てもらえるといい。

O
「矢部監督も昔さあ」、みたいなことが言えるといいね。

(一同笑い)

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楽しい座談会、本当にありがとうございました。
今後、大阪・名古屋上映にだけでなく【桃まつり】は各地で上映を行います。
「桃まつりpresents kiss!」公式HPを要チェックです!

(2009年4月29日 オフィス・シロウズにて インタビュー:松田、斉藤 文責:斉藤)

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