Filed under: スペシャル — admin @ 14:00:03

シナリオを書くには、字下げや改行において実は色々と形式がある。
その形式に煩わされることなく、文字を打ち込めば
自然とシナリオ形式に出来上がるという、画期的なソフトがある。
その名もO’s Editor(オズエディター)。
http://ospage.jp

このO’s Editorはシナリオ以外の大学ノートや原稿用紙などの
形式にも対応。映画業界のみならず、様々な分野のライターにとっても
本当に重宝するソフトです。

今回は、映画監督として活躍する一方で、そのO’s Editorを開発した
小沼雄一さんをお迎えして、O’s Editorの魅力や開発秘話、
映画業界に入ったきっかけなどお話を伺います。
今年公開の最新作『童貞放浪記』も要チェックです!
http://blog.livedoor.jp/dotei_horoki/

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初めてのパソコンとの出合い

S(シロウズ)
シロウズ内でもみんなO’s Editorユーザーです。
こんな画期的なソフトをもっと世に知らしめたほうが
いいのではないかと思いまして・・・(笑)

O(小沼監督)
ありがとうございます(笑)

S 
まずは、どういういきさつでソフトを開発することになったのか・・・
そもそも、パソコンを最初に触ったのは?

O 
一番最初、高校1年生の時にオヤジがNECのPC6000-1という、
当時パピコンと呼ばれていた子供向けのパソコンを買ってきたんですね。
無理やり親戚に買わされたみたいなんですけど。
それに、とたんにハマっちゃいまして。
もちろん当時はインターネットとかない時代で、
画面も今みたいなビジュアルはなくて文字だけの世界で、
それをTVに繋いでやるんですよ。

S
TVに繋いで?!

O
当然、ソフトなんて入ってないんですよ。
ただ、プログラム言語は入っているので、
1+1=2とかってことは出来るんですよ。
それをだんだん複雑にしていくと、プログラムが組めて
ソフトみたいなものが作れるんですね。

S 
なるほど。

O 
それで、一番最初に作ったのが、じゃんけんゲーム。
じゃんけんのグー・チョキ・パーを1・2・3で選択して
パソコンと勝負をして、勝ったか負けたか、それだけのプログラムなんですけど。
だんだん複雑になって、オセロゲームも作りました。
自分で作るだけじゃなくて、当時のパソコン雑誌に数字でプログラムが
ずーっと16進数で丸ごと書いてあるのを全部自分で打ち込んで、
ソフトをやっとパソコンの中に入れて遊んだり。
今だったらソフトをダウンロードしてインストールっていう形ですけど、
当時はそんなものはないので。

S 
へぇー。(感心)

O 
一応記録もできるんですけど、記録は基本的にテープレコーダーの
カセットテープだったんです。フロッピーもありましたけど、
一般的には出回っていなかったので。
フロッピーって、すごい高価なものだったんです。
かれこれ・・・25年前くらいですかね。そういう時代がありまして。

S
(プログラミングの)素質があったんですね?

O
地道にコツコツやるのが好きだったんです。
プログラミングをしていると、当然バグとかが出てくるので、
それをやっては直しやっては直し・・・で、完成する
その作業が好きだったんですね。

dscn1452.JPG

自作ソフトをネット上に初公開

S 
そのままプログラマーの道には進まずに?

O 
当時は学生をやりつつ、パソコンもだんだん進化していくので、
また新しいパソコンを買って、複雑なプログラムを組んだりしてたんですけど。
大学生の頃にインターネットの前のパソコン通信と言われる
ニフティサーブがあったんですけど、そこでソフトを作って
公開することができるようになったんですよ。

S
パソコン通信・・・懐かしいですね
 
O
その時に、自分が作って初めて公開したのが
スケジュール管理ソフトなんですけど、割と反響があったんで、
こっちも有頂天になってどんどん改良していったんですよね。
その時はフォーラムっていうのがあって、今で言うコミュニティみたいに
パソコンを通じて他の人とやりとりができました。
ユーザーの人から、こうしてくれああしてくれって言われるとうれしくて、
もっと機能を増やしていこうという感じで・・・
だいぶのめり込みましたね、その頃は。

S 
無料でソフトのやりとりを?

O 
そうですね。最初は無料でやってたんですけどね。
有料にしたのは、まだ映画業界とはまったく別の仕事をしていた時ですね。
その頃は働きながらソフト作りをしてまして。

S 
別の仕事というのはコンピューター関係ではなくて?

O 
全然違います(笑)
うちはガソリンスタンドで、当初は家業を継ぐつもりだったので、
別の会社のガソリンスタンドで寮に入って働いていました。

S 
その頃ソフトを開発されるのは皆さん趣味ですよね?

O 
基本的には趣味ですね、みんな。
最初はあくまで趣味の領域でやりとりしていたし、
向こう側にいる人(ソフトの利用者)とのやりとりもけっこうあったので、
お金を取るのがあんまりいいことじゃない感じがあったんですけど。
初めて“シェアウェア”という呼び方が出てきて、
ソフトを有料にするという流れが出始めまして、自分もその流れにのって、
スケジュールソフトを1個1000円でやり始めたんです。

S 
そこで有料にしたんですね。

O 
“シェアウェア”って普通の商品とは違って、対価を分け合うという意味なんですね。
分け合うソフトウェアだって。
こっちがみんなの欲しいソフトに対して負担するので、
みんなもちょっとだけお金を払ってくださいという概念だったんですね。
安いので、一般の市販しているソフトほどはサポートはできないけど・・・
っていうのが広まっていったんです。
それでもまだインターネットではなくパソコン通信の時代ですね。
当時のパソコンはNEC9800シリーズが主流だったんですけど。

S 
歴史がありますね。

パソコン通信からインターネットの時代へ

O 
パソコンの歴史って短い間にどんどん変わるので。
Windowsが出始めて、Windows用のソフトもみんな作り始めて、
インターネットも徐々に広まり始めて、Windows95あたりで
もう今の原型のようなインターネット環境ができて。
そうするともう一般にソフトを売るということ自体が
普通に認識され始めたんですよね。

S 
パソコン通信の時代は日本国内だけのやりとりだったんですよね?
Windowsが出た時の衝撃とか周りの反応は?

O 
流れとしては、Windowsの前の98もNECっていう
日本のメーカーなんですけど、Windowsのマイクロソフトが普及させた
MSDOSという基本ソフトだったんです。
だから、そんなに日本から世界へという感じではなく、
Windowsになったのは必然という感じだったんです。
インターネットは世界に繋がったっていうこともあるんですけど、
今までにない概念だなというのはありました。

S 
インターネットも一番最初のころから?

O 
どれを最初の段階というか・・・
インターネットはUNIXというWindowsとは違う基本ソフトで
大学を中心に広まったネット環境なので、パソコンの人たちが
インターネットと繋がったのは、インターネットが普及してからなんですよね。
いずれはくっつくだろうと言われながら、結構長い時間がかかっているんです。
ただ、一回インターネットと融合しちゃうと、もう早かったですけど。

S 
そうだったんですか。

O 
当時はパソコンやってるなんていうと「なにそれ」という反応でしたからね(笑)
まさか、みんなが使うことになるなんて、夢にも思わなかったですからね。
あくまでマイナーなものでしたから。(笑)

S 
それが、誰もが使うようになるなんて(笑)

O
Windows95が(メジャーなものへの)分岐点だったと思うんですけどね。
パソコン通信やってた人たちはむしろインターネットに乗り遅れたっていう
感じがあるんですよね。
逆にパソコン通信からインターネットの流儀に慣れるというのが大変でした。
インターネットは最初は本当に学術的なところで作られたものだったので。

S 
ええ、なるほど。

O 
むしろ、自分がネットをやったのはパソコン通信だったので、
最初にNIFTYサーブに接続して、書き込みをして、
返事が来るという衝撃はすごかったですね。
この中(パソコン)に人がいるという。(笑)

S 
そっちの方が衝撃だったわけですね。(笑)
当時からオフ会とかあったんですか?

O 
自分のソフトを中心としたフォーラムにいたので、
そこの人たちとは何回かオフ会もありましたね。
普通の居酒屋で飲んだりとかしたんですけど(笑)
当時は本当に狭い世界だったので、もう自分たちで
ソフトを育てようという感じでしたね。

S 
割と同年代の方ですか?

O 
そうですね。たぶん今の40代から50代くらいの人が
一番やってたんじゃないですか。

S 
それだけプログラムを組めるのに、
そちらの道に進まなかったのはなぜですか?

O 
それを仕事にしてしまうとちょっと違うと思ったんですよね。
仕事にしちゃうとお客さんの要望に合わせたり会社の方針に従ったり、
作りたくないモノの部品だけを作らされたりとかになっちゃうので。
やっぱり作りたいものをゼロから作るというのが、楽しかったわけなので。
多少シェアウェアでおこづかい程度のお金も入るので、
だったら趣味としてやっておいた方がいいかな、というのが
ずっと一貫して変わらないですね。

<後半へ続く・・・>

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<最新情報>

小沼雄一監督作品 『童貞放浪記』
http://blog.livedoor.jp/dotei_horoki/
2009年公開予定 乞うご期待!!
m2.jpg

■解説
東大卒の金井淳は、専任講師として勤め始めた大学でまたも
先輩から因縁をつけられた。いつもそんな立ち位置の人生である。
でも彼には人に言えないコンプレックスがあった。
30歳にして「童貞」なのだ。
そんなある日、大学院の後輩・北島萌と学会で再会した淳は、
初めての恋心に戸惑いつつ童貞を卒業するチャンス到来と胸を躍らせる。
しかし、萌には海外留学への出発日が迫っていた…。
小谷野敦の自伝的小説「童貞放浪記」の映画化作品。

■スタッフ&キャスト
[監督]小沼雄一[原作]小谷野敦[音楽]micromicrorhone
[キャスト]山本浩司 神楽坂恵 堀部圭亮 

小沼監督からのメッセージ
「山本浩司さんと神楽坂 恵さんのほとんどその二人のやり取りがメインなのですが、
二人とも絡みのシーンが初めてで、非常に初々しいというかぎこちなさがリアルな感じで、
そこは見どころです」

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